仙台の百貨店、藤崎がこれまで本館1階にあった婦人靴売り場を同7階に移設し、売り上げを拡大している。以前よりゆったりと商品を選べる環境となり、問題解決型の販売ができるようになった。上層階の有効活用で効率化も進む。パンプスを主体とした婦人靴の自主編集売り場を百貨店7階で展開するのは珍しい。
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移設日は4月4日。催事場のある7階に252平方メートルの婦人靴売り場を設けた。婦人靴の売り場面積は以前より67平方メートル増えた。婦人靴売り上げは、1階時に比べて10%増えた。
固定客が多く移設のデメリットを最小限に抑えられたことや、同時期に展開した全館規模のフェアで新売り場への動員が成功したこと、1階より静かな環境でコンサルティング型の接客販売をしやすくなったことなどが増収の理由。
同売り場の移設で「2、3割の減収も覚悟していた」(小野寺宣克専務取締役執行役員営業本部長)が、予想外の反響に驚く。ただ、「プロモーションをしっかりやり続けないと売り上げは落ちる」として、同フロアで開催する催事と連動した売り場企画を打ち出すなど、今後も販促を強化する。