スポーツ用品の「フラッグ」 アパレルに本格参入

2017/04/12 06:25 更新


 スポーツ用品メーカーのフラッグ(東京、藤英一社長)が、ファッションアパレル事業に本格参入する。17~18年秋冬物からイタリアのブランド「サマス」と「エネーレ」の日本での独占販売を開始。百貨店やセレクトショップで拡販する。

 サマスは1959年にイタリア最北部の街、ヴァルテッリーナで生まれたアウトドアブランド。70年代にイタリアを代表するスキーチームのスポンサーになり、ブランド認知度を高めた。現在はダウンウェアを主力に、全製品が透湿防水素材を採用し、大半をイタリアで生産する。

 スノーガードなどスキーウェアとしての機能を備えながら、シンプルなデザインで街着としても使えるのが特徴。今秋冬からは女性向け商品も導入する。価格帯はメンズのロング丈が9万8000~13万8000円、ベスト4万8000~6万8000円など。レディスのロング丈が8万8000~12万8000円、ミドル9万8000~11万8000円など。

 日本では百貨店、セレクトショップ中心に輸入販売。5年後には40カ所に、17~50平方メートルのコーナー売り場を設け、売上高15億円を目指す。


全製品が透湿防水素材を使う「サマス」

 一方、72年設立のエネーレは、80~90年代にサッカーユニフォームのメーカーとして広く知られたブランド。現在は、スポーティーでエレガントなタウンウェアとしてリニューアルしている。

 機能素材と天然素材の融合がデザインコンセプトで、今秋冬物では合成ゴム素材のネオプレーンと保温性に優れたウールメルトンを組み合わせたコートなどを出した。価格帯は、コートが5万8000~11万8000円、ブルゾンが3万8000~5万6000円など。18年春夏物からはレディスの展開も始める。

 サマス同様、日本では百貨店・セレクトショップに売り場を出し、5年後には30拠点に17~66平方メートルのコーナー売り場を作り、売上高7億円を目指す。今後は、全製品の約半分を日本製に切り替える。

スポーティエレガントなタウンウェアを揃える「エネーレ」

 フラッグは14年設立。現在、ダイビング「SAS」や、登山靴「ガルモント」、アウトドアの「ホールアース」などを手掛ける。事業領域拡大の一環で、昨年、社内にファッションアパレル事業部を設置した。




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