7月17、18日に開催される合同展「シューズ・フロム・スペイン」には、コロナ禍以降で最多の22ブランドが出展する。その多くは、付加価値の高い革靴のブランドだ。ここ数年の消費の変化とともに、スペイン製靴の立ち位置やビジネスの手法が変わりつつあることを指摘する。
(須田渉美)
卸ビジネスが減少
私たちにとって、日本は重点市場の一つですが、コロナ禍で対日輸出は激減し、19年実績と比べて金額ベースで32%、足数ベースで46%減少しました。ようやく、23年は回復の兆しが出てきて、平均単価が20%近く伸びて輸出額は前年比8.5%増となりました。ただ、足数ベースでは前年割れしています。生地などを使った安価な製品の輸出が減少していることが要因で、輸出額の72%を革靴が占めています。