【ファッションとサステイナビリティー】クラレ 「クラリーノ」で環境対応素材開発

2019/12/08 00:00 更新


 クラレは人工皮革「クラリーノ」で環境対応素材を新たに開発した。以前から展開している無溶剤タイプに加え、基布をリサイクルポリエステル100%、リサイクルナイロン100%に置き換えたものを開発、客先の幅広いニーズに対応していく。

 人工皮革の製造で使われる有機溶剤のDMFが人体に有害として欧州などで規制化が進むが、クラレはこれを使用しない人工皮革を09年に開発、「ティレニーナ」ブランドで靴、バッグなど採用実績を重ねてきた。

 近年は、DMFフリー以外にもサステイナブルの幅広いニーズが高まっており、これに対応した素材開発を進めてきた。このほどラインナップが整ったのを契機にブランディングを改め、ティレニーナは「クラリーノTN」、基布がリサイクルポリエステル100%を「クラリーノSR」、リサイクルナイロン100%を「クラリーノNR」として20年春から市場に投入する。

 リサイクル原料で基布のマイクロファイバーを製造するのは難易度が高いが、これを技術的にクリアし、風合いもソフトで従来品と遜色(そんしょく)のないものが出来た。スエード調、銀面タイプ両方で展開し、TNのリサイクル基布版なども出していく。

リサイクル100%のマイクロファイバー基布も新たに開発

(繊研新聞本紙19年12月4日付)

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