【ファッションとサステイナビリティー】菱友商事 安心安全の「倉敷染」広げる

2020/11/30 05:00 更新


 三備地区の産元商社、菱友商事(広島県福山市)は、環境に配慮し安心安全を保証する産地ブランド「倉敷染」を活用したテキスタイルの開発、販売に力を入れている。同社は綿を中心とした無地の中肉厚地やデニムなどカジュアル向けを得意としており、サステイナブルニーズの高まりに合わせ、産地の技術を生かした倉敷染の綿・ヘンプウェザーやオーガニックコットン使いなどを打ち出している。

 倉敷染は、岡山県織物染色工業協同組合が運営する産地ブランド。グローバルSPA(製造小売業)などが加盟している国際団体、ZDHCの安全性基準を採用し、産地企業が指定する有害物質などを使用せずに加工したもので、ニッセンケン品質管理センターが検査する。

 倉敷染シリーズは定番のオーガニックコットン使いから「テンセル」・トリアセテート、「ソロテックス」の3者混など素材バリエーションが充実。綿・ヘンプウェザーは、綿45%、ヘンプ55%の混率で、ヘンプ混ならではのドライタッチとハリ・コシが特徴。ベージュ、カーキからイエロー、赤、生成りなど13色を揃え、パンツからトップ、シャツなどにも提案する。

 カジュアル系アパレルの不調や輸出の苦戦など取り巻く環境は厳しいが「福山という産地の継続のためにも、福山にいるからこそ価値がある企業でい続けなければならない」(花田充民社長)として、産地との協業を加速し、素材開発に取り組んでいく。

ハリ・コシ、ドライ感のある「倉敷染」綿・ヘンプウェザー

(繊研新聞本紙20年11月25日付)

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