素材3分レッスン・フェイクムートン

2016/05/01 06:21 更新


羊の毛皮を模した生地

70年代フォークロアファッションが後押し

 

 天然のムートン(羊の毛皮)に似せて作った生地のこと。レディスではセレクトショップなどで過去2年間、フェイクムートンのコートがよく売れていたが、今秋冬は70年代フォークロアのファッショントレンドが後押しし、さらに広がりそうだ。

 

 ムートンはリアルかフェイクかを問わず、毛皮(ファー)を表地として使う場合と、その裏面を加工で毛羽立たせた「スエード」を表地として使う場合がある。ファーはマフラーやラグ、寝具で使われ、スエードは衣料やシューズで使われることが多い。

 

 このため衣料やブーツでいうフェイクムートンは、表がフェイクスエード、裏はフェイクファーを組み合わせて作られるのが一般的。作り方は、表は極細ポリエステルの編み物の表面を細かく起毛させ、裏はポリエステルの基布にパイル(輪)を植毛し、パイルの上部を刈り取って、毛を作っている。

 

 天然のムートンは湿度の調整機能に優れ、毛皮が空気をたくさん含むため暖かい。一方のフェイクは、軽くて、虫やカビなどに対する手入れが簡単なのが特徴。品質が向上し、安価ながら天然に近い外観と風合いのものが増えている。動物愛護の観点からもフェイクの人気は高い。

一見しただけではフェイクとわからないほど天然の外観に近づいている。「エスペラック」



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