CX向上支援のエンゲージ アパレル商品開発向けサービス開始

2024/01/25 06:27 更新


エクスゲージ for PXの画面

 CX(顧客体験)向上支援のエンゲージ(東京、藤谷拓社長)は、アパレルの商品開発に役立つサービス「x-gauge(エクスゲージ)for PX」の提供を開始した。継続品番(定番品)などを対象に、着心地や手入れのしやすさなど機能面を改良するために購入客の声を収集、次の商品開発に生かせる。エクスゲージの利用企業を対象としており、ジュンやライトオンなどが既に利用している。

 エクスゲージは、小売り・サービス業の顧客体験計測とスタッフマネジメントに最適化したVOC(顧客の声)計測・管理ツール。現在170ブランド、8000店が導入し、9割がファッション企業。2年前に、複数のユーザー企業から、「製品作りに生かせるデータ収集をしたい」と要望があったのが開発の経緯だ。米国に類似のサービスがあり大手ブランドも採用しているという。

 顧客の声を店頭運営の改善につなげるVOCとは異なり、企画担当者が活用する。販売員の声を開発に生かせることはあるが、「事実ではなく、感想」であることも少なくなく、当たり外れがあるという。具体的には、自社のCRM(顧客情報管理)を使い、購入客にメールやアプリでアプローチ、購入商品の評価や課題点を収集する。

 主な対象は継続品番。定番品は値引きせずに販売できることが多いため、商品改良で正価販売比率をさらに高め利益向上につなげてもらう。メンズや子供服など、それぞれの担当者が販売商品に関するコメントを取得し、チームで共有する。定番品がないブランドでもサイズ感などは生かせるはずという。

 ベータ版から参加しているジュンは、バッグの「ロペ・エポール」のアイコンであるYバッグで昨年9月から2カ月間、購入客の声を集め、昨年12月末に改良商品をリリースした。客の声を元に、持ち手を長くしたりショルダーベルトの幅を広くした商品を開発、サイト上でアップデート内容を紹介している。



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