エレメンツ EC向け画像生成AIツールをジュンに提供

2024/02/19 18:00 更新


背景は簡単に変えられる

 生体認証技術のエレメンツ(東京)は、EC向け画像生成AI(人工知能)ツール「Sugekae」(スゲカエ)を昨年11月末にリリース、ジュンへの提供を始めた。商品の色やスタイリングの背景の変更など手間やコストのかかる画像加工・編集を簡易にし、業務を効率化する。

 東証グロース上場の同社の主力製品は、オンライン本人確認サービス。顔認証では国内でトップシェア。画像処理技術や機械学習技術の知見をサービスに生かしている。開発について大手通販モール出身の小島亮平執行役員は、「ECで画像は欠かせないが、撮影や編集など負担が大きく、コストも重い。提供先の業務効率化につなげたい」と話す。

 1枚の画像から背景や色のバリエーションを生成できる。プロンプト(テキスト処理)の入力は不要で、背景を変えて季節やコーディネートに合わせたり、背景を抜いて商品を際立たせたりできる。また、商品の色変更も簡易にできるため、それぞれ撮影する必要がない。本来の色から抽出し反映できる。

 コーディネート画像の一部アイテムを別の物に替えることもできる。参照画像から生成するため厳密には全く同じではない場合も出るが、「単品ではなく、コーディネートで見せた方が販売につながりやすい」。生成商品に関心があれば元の商品ページに飛ばせば正確性は担保できる。提供先の運用を通じて改善する。

参照データから画像を生成

 ジュンは、チャットサービスなどで活用するという。中嶋賢治常務取締役上級執行役員は、「アパレル企業として初めての試み。両者で品質を向上させ、業務効率の改善と顧客満足の向上につなげたい」と話している。スゲカケでは、モデルの年齢を10代から70代にまで変えられるサービスも構想している。

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