経済産業省は21年の国内の電子商取引に関する市場調査結果を公表した。98年から毎年実施しており、今回が24回目。20年に引き続き、コロナ下での家ナカ消費の浸透で各分野で市場規模が拡大し、衣料品を含めてEC比率も高まった。
調査結果によると、昨年のBtoC(消費者向け取引)ECの市場規模は20兆7000億円で(前年比7.3%増)、19年実績から1兆3000億円増加した。BtoB(企業間取引)ECの市場規模は372兆7000億円(11.3%増)、19年から19兆7000億円増えた。EC比率はBtoCが8.8%(0.7ポイント増)、BtoBが35.6%(2.1ポイント増)となった。
BtoCの分野別市場規模は物販系が13兆2865億円(8.6%増)、旅行や飲食などのサービス系が4兆6424億円(1.2%増)、電子書籍や音楽・動画配信、オンラインゲームなどのデジタル系が2兆7661億円(12.3%増)。物販系のうち、衣料品・服飾雑貨は2兆4279億円(9.3%増)、生活雑貨・家具・インテリアが2兆2752億円(6.7%増)だった。EC比率は衣料品・服飾雑貨が21.1%(1.7ポイント増)、生活雑貨・家具・インテリアが28.2%(2.2ポイント増)に高まった。
16年から調査を実施しているCtoC(個人間取引)EC市場の規模は2兆2121億円(12.9%増)となった。日本、米国、中国の3カ国間の越境ECの購入額は日本が3727億円(9.1%増)、米国が2兆409億円(19.3%増)、中国が4兆7165億円(10.7%増)で、いずれも増加した。中国の消費者による日本の事業者からの購入額は2兆1382億円(9.7%増)に増えた。