アナディス、SPA新業態の立ち上げ順調

2016/11/25 06:57 更新


 レディスアパレルメーカーのアナディスは初めて開発したSPA(製造小売業)業態「ディレクトワール」の売り上げが計画通りに推移している。新宿のニュウマンに今年3月に出店、狙い通り30代~40代後半の女性が中心顧客になっている。順調に立ち上がったことで、来年秋に向け、買い回りのある百貨店も含めて販路の拡大を目指す。

 同社はこれまでセレクト型の業態を出店してきたが、ディレクトワールは9割をオリジナルで占めるSPA業態とした。トラディショナルなベーシックにフェミニンさやトレンドを取り入れたデザインが受けている。ニュウマン店は百貨店と買い回る客も多く、客単価は約2万5000円となっている。セット率も想定をやや上回るという。

 来春に向けては素材とシルエット、色にトレンドを取り入れながら、〝きちんと〟見えるスタイルを提案する。前から見るとベーシックなツイードジャケットも、後ろ身頃をソリッドな布帛の異素材で切り替えて軽やかに見せたり、ニットの裾から布帛をのぞかせることで重ね着風に見せたり、ブラウスは深めにサイドスリットを入れて前だけパンツインして女性らしさを演出する。

  中心価格はシャツ、ブラウスが約1万9000円、カットソー約1万3000円、パンツやスカートが約2万3000円、スプリングコートが約5万3000円。

 今後の出店は百貨店も視野に入れる。同社はSC、駅ビルに出店してきたが、同業態は単価も商品構成も百貨店との相性が良いと見ている。一部卸売りも行うが、SPAとして出店とECを軸にした新しいビジネスモデルの構築を目指す。

新業態「ディレクトワール」の17年春夏物



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