ドルチェ&ガッバーナは22年以降、すべてのコレクションにおいて動物の毛皮の使用・販売を廃止する。動物の毛皮を使用せず、持続可能な未来を目指すことが目的。1月にミラノで発表した22~23年秋冬コレクションでも、フェイクファーのアイテムを発表した。
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これまでファーアイテムを多く手掛けてきたブランドだけに、今後は毛皮加工職人の仕事とプロ意識を守ることにも注力する。物作りに欠かせない付加価値を持つ知識やスキルを次世代に受け継いでいくため、リサイクル素材や再利用可能な素材を使用したフェイクファーのアイテムやアクセサリーの製作を通じて、職人との協業を継続する。
新しいポリシーは、毛皮に関する国際連盟「ファーフリーアライアンス」のガイドラインに基づいて、米国動物愛護協会の支援を受けている。
同社のフェデーレ・ウザーイグループコミュニケーション・マーケティング最高責任者は、「ファッション界は、重要な社会的責任を担っており、全体で推進・奨励していくべきだと考えます。革新的な素材をコレクションに取り入れ、 環境に配慮した生産プロセスを開発すると同時に、衰退の危機に瀕(ひん)している職人の仕事とノウハウを次世代に引き継いでいきたいと思います」という。
米国動物愛護協会のPJ・スミスファッションポリシー担当ディレクターは、「毛皮の使用を廃止することで、ファッション界における水準を引き上げることができる。多くのブランドが、明るく、革新的な未来に向かって進んでいるのは、非常に力強い」と語る。