ドゥ・ワン・ソーイング 3Dボディースキャナー活用しオーダーシャツで新販路開拓へ 

2022/05/26 06:29 更新


付加価値の高いオーダーシャツを提案(22年春夏物)

 メンズオーダーシャツ主力のシャツメーカー、ドゥ・ワン・ソーイング(東京)は、新年度(23年5月期)からパターンメイドシャツ採寸専用のボディースキャナー「オートメジャー」を活用したオーダーシャツで新販路の開拓を目指す。米国法人を通じた輸出は引き続き強化し、5年後に5億円を目指す。

 ボディースキャナーは、大手フィットネスクラブや病院、大学などで利用され、体の形状をミリ単位で3D計測可能な機器を応用するもの。従来のオーダーシャツのようにフィッターがいなくても精度の高いサイジングが可能。百貨店などに向けて提案し、まず6月に東京オフィスにデモ機を導入する。

 米国輸出は19年、ニューヨークに設立したドゥ・ワンUSAを窓口にしている。現状は「徐々にエージェント契約が進み、受注が入っている状況」(土井順治社長)。次の成長に向けた大きな柱に据える。

「米国輸出も継続強化していく」と話す土井社長

 今期(22年5月期)はコロナ禍から回復の手応えをつかんでいる。厳しい月も前年同月比15%減と踏ん張り、今年3月後半からは工場がフル稼働中だ。売上高は前期比5%増になり、営業損益も黒字の見通し。4月には創業70周年を迎えた。

 主力事業のビジネスモデルでは、テーラーショップをはじめとする専門店や小売店約750店へ、付加価値の高いオーダーシャツを卸販売。専門店とはウェブによるオーダー受注システムを結び、岡山県玉野市にある自社工場を中心に生産している。ドレスシャツの平均価格は1万3000円。「アルモ」「カンクリーニ」「トーマス・メイソン」など様々な生地在庫を揃え、高級ラインも扱う。

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