レディスブランド「ディウカ」は20~21年秋冬、得意のドレーピングを生かしたコレクションを作った。この数シーズン、日常に着やすいデザインや仕様を大切にしてきた。そのためシンプルでクリーンな印象が強かったが、今季は本来のディウカらしいエッジの利いた服が揃った。
テーマは「ドラフト」。デザイナーの田中崇順は「ドレーピングは自分の中でインスピレーションを集約する場」と話す。「服は作り手の独り善がりではいけないため、最近は着心地を優先してデザインを洗練させることが多かったが、今回は作りたいアイデアを自由に形にすることから始めた」
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テーマを象徴するのは、生地が体をしなやかに巻き付けるように流れるドレスだ。シルク・コットンのグログランを使い、彫刻のような立体的なシルエットが特徴。毎シーズン定番のオリジナルの手描きプリント生地は、ストライプにボタニカル柄をのせた。パリと東京に実在する花屋から着想し、色彩で異なる印象を与える。アイテムはガウンやドレス。
アウターは段ボールニットやダブルフェイスなど暖冬にも対応する軽めのものを充実した。マントのような形の、量感のあるダウンジャケットもある。