LA式教育・デザインキャンプが人気

2015/04/13 05:24 更新


 米国では子供の起業家教育が盛んだ。ファッションの分野でも話題の取り組みがある。ロサンゼルス(LA)のブランディング会社、ザ・アンインコーポレーテッド・ライフ(07年設立)が12年10月に始めた子供向け「ファッション・デザイン・キャンプ」の人気が、口コミで広がっている。(ライター・藤本庸子)

 ザ・アンインコーポレーテッド・ライフの共同オーナーは、姉弟のサマー・サラザーさんとシェイン・サラザーさん。サマーさんはファッションデザイナー兼同キャンプの先生を担当し、シェインさんは写真家兼、運営担当。同社は企業のブランディングを主な事業とし、ファッションブランドも経営している。また、オンラインマガジンも発行している。

ファッション・デザイン・キャンプの初日。みんなでコンセプト作りをしている
ファッション・デザイン・キャンプの初日。みんなでコンセプト作りをしている

 ファッション・デザイン・キャンプは、6~13歳の子供が対象だ。春休みや夏休みなどを利用して年に15回開催し、1回の参加者は15人定員で先生は4人。期間は5日間、25時間で、授業料は800ドル。コンセプトは、自由に創造すること。

 子どもたちは自分でデザイナー名、ブランド名、シーズン、インスパイアされた物事、商品の対象年齢や価格、ロゴのデザインなどを考え、服のデザインや生地選び、製作、ファッションショーまで、全てのファッションビジネスの過程を学ぶ。

 シェインさんは、「他の学校では枕カバーやスカートなど、教材やデザインが決められているが、このキャンプでは全て子供たちに自由にさせている。自分たちが子供の頃にほしかった学校を作っている」と話す。

デザイナー兼先生のサマー・サラザーさんと参加者のローレンちゃん(8歳)。背景はローレンちゃんのイメージボードで、手に持っているのは、ローレンちゃんが以前参加したときに作った「ラブライフ」というブランドの16年春の服。コンセプトは愛と平和
デザイナー兼先生のサマー・サラザーさんと参加者のローレンちゃん(8歳)。背景はローレンちゃんのイメージボードで、手に持っているのは、ローレンちゃんが以前参加したときに作った「ラブライフ」というブランドの16年春の服。コンセプトは愛と平和

 子供たちのデザインの着想源は、MTVアワード(米MTV主催のミュージック・ビデオの祭典)や日本の文化などさまざま。シーズンは15年秋や16年春など、自分たちの好みや考えをしっかり服のデザインに込めているようだ。

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子供達が作った服
子供達が作った服

 



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