デサントのゴルフブランド 市場縮小もシェア拡大狙う

2017/07/26 04:28 更新


 デサントジャパンは、ゴルフブランドを主体とした第2部門の17年秋冬物の売り上げで前年同期比7%増と強気の計画を立てている。ゴルフ市場が縮小する中だが、多くのブランドを持つ強みを生かし、市場シェアを現状の20%ほどから当面は30%程度に高める方針。複数ブランド横断型の販促や共通素材の活用などで「他社にない競争力」(高畑泰宏執行役員第2部門長)を発揮する。

 第2部門の16年秋冬物の販売はほぼ前年並みとなった。販路別ではゴルフ専門店が12%増、チェーン店が3%増となったが、ゴルフ場店舗が横ばいで、百貨店が3%減となった。全般にメンズが健闘したが、レディスが苦戦した。ブランド別では「デサント」が都心立地で好調で、「スリクソン」は契約プロ選手の活躍もあり順調、「ルコックスポルティフ」もメンズを中心に安定していた。17年春夏は2%増の推移で「やや底打ち感が出てきている」。今年4月に実施した6ブランド合同の「ゴルフ大好き!」キャンペーンは第2弾を9~10月に行う。

 「マンシングウェア」は16年秋冬が5%減。秋の立ち上がりからニット製品の動きが悪く、インバウンド(訪日外国人)売上高も減少した。17年春夏も9%減の推移だが、17年秋冬は5%増を目指す。店頭オペレーションの改善を進め、百貨店では売り場の鮮度を高める。商品では引き続きアジアグローバル企画、アメリカンカジュアル・スタイルを提案し、重点商品のメディア戦略と新規顧客獲得、顧客の囲い込みを店舗ごとに実行する。18年3月には銀座に旗艦店を出店する。

 「ランバン・スポール」は16年秋冬が4%減となったが、17年春夏は15%増、17年秋冬は8%増を見込む。40~50代ターゲットの「アベニールライン」が好調で、競合ブランドの減少も寄与した。17年秋冬は百貨店や直営店でVMDを強化し、「スポートライン」は商品の若返りを図る。

 ルコックスポルティフは16年秋冬4%増で、17年春夏も3%増、17年秋冬は8%増を計画。16年秋冬はメンズではニットなどの素材バリエーションが好調で、パンツもけん引した。レディスは苦戦したが、メンズ・レディスとも「秋半袖」は大きく伸びた。17年秋冬は暖冬傾向を見越したMDにしてミドラーアイテムを充実、小売店との取り組み型のパートナーショップも拡大する。

今秋冬の「マンシングウェア」の「ヒートナビダウン」シリーズ


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