大手百貨店はEC事業を拡大する。20年度売上高は三越伊勢丹が前年比6割増の310億円、高島屋が同様の270億円の当初予想を上回る伸びを見込んでおり、早期に500億円体制に乗せる。
コロナ禍で、歳暮などギフト需要のほか、衣食住のデイリーアイテムも自家需要として伸びている。各社ともサイトを刷新し、掲載商品の拡大、利便性の向上や情報発信に乗り出している。
(松浦治)
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店頭とECシームレスに
三越伊勢丹は6月に、新オンラインサイトとアプリを立ち上げた。オンラインと店頭をシームレス化し、リアルと同様の買い物体験を提供する。顧客の購買行動に合わせたプラットフォームを作り、店頭とECを自由に行き来してもらうようにする。
ECは約10万型の商品を掲載しており、20年度中に15万型に増やす。衣料品、雑貨、リビング、食品など百貨店で扱う商品を網羅しており、ポータルサイトとしての機能を強める。