1月の商業販売額 小売業は4カ月連続増加

2022/03/01 06:25 更新


 経済産業省が2月28日に発表した1月の商業販売額は44兆2330億円(前年同月比6.7%増)で、11カ月連続で増加した。卸売業は31兆9380億円(8.8%増)で11カ月連続、小売業は12兆2950億円(1.6%増)で4カ月連続の増加。全体に、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きかったものの、前年同月は緊急事態宣言下に大きく落ち込んだ反動で、前年同月比ではプラスとなった。ただし、小売業販売はコロナの影響などで実質的に低迷し、季節調整済みの指数水準が前月比で1.9%低下したことなどから、2カ月連続で「持ち直しの動きが見られる」としていた基調判断を1ランク下げ、「横ばい傾向にある」とした。

 卸売業の販売額は繊維品卸売業が4.2%増で、9カ月連続で増加。一方で、衣服・身の回り品卸売業は3.0%減で、2カ月連続で減少した。小売業は原油高で22.8%増と大きく伸ばした燃料小売業を除くと0.5%減。織物・衣服・身の回り品は0.9%増、無店舗小売業が2.4%増で、いずれも3カ月連続のプラスとなった。衣服・身の回り品が増加したのは「前年同月が外出自粛などで厳しかった反動に加え、気温の低下で冬物が順調だったため」と見ている。

 百貨店・スーパーマーケットの合計販売額は1兆6770億円で3.0%増、既存店は2.6%増で、いずれも4カ月連続の増加。百貨店は前年の反動増に加え、「高額品が引き続き好調」で、4カ月連続のプラスとなった。スーパーは逆に前年同月に飲食料品を大きく伸ばした反動で3カ月連続のマイナス。衣料品の苦戦も続いている。



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