スーツケースなどの仏デルセー、日本で直営4店へ 「ベネトン」などライセンス商品の販売も

2023/11/21 06:26 更新


サイバーな雰囲気にリニューアルしたキャットストリートの直営店

 ラゲージ主力の仏デルセーが、日本でのビジネスを強化している。「デルセー」の個性的な色や形のスーツケースが、機能性だけでなくファッション面でも評価され、国内での認知が広がり始めた。24年には有名ブランドのライセンス商品の企画・販売もスタート。バックパックなどの拡販も進める。

 デルセーは今年5月、東京・原宿のキャットストリートに日本初の直営店を開き、販売を本格化した。10月にはKITTE丸の内に2店目を出店した。

 好調の要因は他社製品との差別化。多彩な色、鏡面仕上げ、透明な素材といった挑戦的なデザインが高感度層に注目された。ダビデ・トラクスラーCEO(最高経営責任者)は「ラゲージでもライフスタイルを表現する商品の需要が伸びている。デルセーのファッション性と機能性、価格のバランスの良さが受け入れられたのだろう」と分析する。

 11月には原宿の店を、サイバー調のアートでインパクトのある内装に刷新した。さらに都内に1店とそれ以外の地域に1店の出店も計画している。

 「短期間で4店を出すのはハイペース。以降は人材やチーム作りをじっくり進める」とトラクスラーCEO。日本人と中国人の海外旅行の戻りが本格化すれば、さらなる売り上げ拡大も期待できるという。

 来年からは「ユナイテッド・カラーズ・オブ・ベネトン」と自動車の「ジープ」のライセンス商品の販売もスタート。特にバックパックを強化し、ビジネスからアウトドアまで幅広いニーズに合わせた商品を企画する考えだ。

 トラクスラーCEOは今後の日本でのビジネスについて「テーマは〝すべての場所、すべての人、すべての商品〟。直販だけでなく百貨店やバッグ専門店への卸も強化し、客層を広げていきたい」とする。

トラクスラーCEO


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