名古屋のデイオフ 主力の靴下で成長 総合展も主催

2019/04/03 06:27 更新


 靴下を主力に販売先を増やし、「HUE」(ヒュー)でトータルブランド化にも着手したデイオフ。名古屋を拠点に物作りにこだわる一方で、名古屋ブランドを集めた総合展「アトラクション・ナゴヤエキシビション」を主催するなど、名古屋からの発信を強めている。

ローゲージ5本入れ

 古着店や古着卸で働いていた渡部将さんが、友人と共同で17年5月に同社を設立した。実質的な経営を任された渡部さんがディレクターとなり、企画と生産を主導。主力の靴下では「ローゲージの糸を編み機に5本入れる」など、品質重視の商品作りを基本とする。約2年間で、全国の専門店など販売先を200件持つまでに成長した。

 渡部さんは業界未経験者だったが、「自分で作りたい洋服を販売したい」とデイオフをスタート。綿コーマ糸のストック業者や靴下製造メーカーと知り合うことができ、物作りを学びながら商品開発を進めた。

 「ローゲージ5本入れ」という手法に行き着いたのは、委託製造先がたまたま希少な編み機を持っていたため。「量販化やコストダウンが進んで、靴下製造時に編み機に掛ける糸数は4本が普通になった。5本入れは少なくなったが、高品質の靴下作りを求めて、委託製造先に無理をお願いした」

デイオフの18年の商品カタログ

地元ブランド活性化

 販売が軌道に乗ったのは、参加した総合展に出展していた個性派SPA(製造小売業)のデザイナーに目を留めてもらったのがきっかけ。そこから扱い店舗が順調に拡大した。現在は靴下のほか、Tシャツなどのカットソー、スニーカー、革ベルトなど扱いアイテムが広がった。

 将来的には、主力の靴下は1品番で多色を揃える販売スタイルにシフトし、「作りにこだわった」トータルブランドを主力にしていく。

 自らのブランドも参加するアトラクション・ナゴヤエキシビションの主催も継続する。昨年10月に初めて開催した。19年2月に2回目、10月には3回目を計画している。2月展には服や服飾雑貨、時計など43社が参加した。

 「名古屋にバイヤーを呼んで商談することで、名古屋発信のブランドが活性化する」として、名古屋からの発信をさらに強める考えだ。

渡部ディレクター


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