大和ハウス工業、NSC再生で商業施設事業を強化 全国2000施設へアプローチ

2023/12/07 06:28 更新


 大和ハウス工業は、老朽化したNSC(近隣型ショッピングセンター)の再生を通じた商業施設事業の拡大を目指す。

 26年度を最終年度とした中計での商業施設事業の目標は売上高1兆2500億円、営業利益1600億円。21年度比で売上高で2割、営業利益で3割近くの伸びを目指す。実現に向け他社物件も含め、開業から20年を超えたNSCの再開発に取り組んでいる。老朽化や市場変化に対応するため、大幅改装や建て替えなどで収益化する。場合によっては施設の取得も行う。

 対象施設は全国に2000件あり、すでに6割にあたる1200件への初期提案を終え、今年度中に完了する。改装で大きく改善した事例が出ており、「3年後には年間10件の成約ペースにしたい」(下西佳典取締役兼専務執行役員流通店舗事業本部長兼建築事業本部長)とする。新規開発では工場跡地などを想定するが「中心部に持ってこないといけない」として都市部を中心に開発する。

 また施設運営などを担う子会社の大和ハウスリアルティマネジメントとの連携で、商業施設での「空床率は1%を切っている」。そうした状況を生かし、連携を強めながら業績拡大を目指す。



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