北陸の百貨店、大和(金沢市)が健闘している。全館営業再開後の6~8月の売上高は前年同期比1ケタ台のマイナスにとどめた。9月は前年の駆け込み需要の反動で2ケタ減となったものの、10月は2ケタ増で、18年比でも伸ばした。著名ブランド・商品の期間限定店、外商顧客を主対象にした店内外のフェア、新規ブランド導入など、新型コロナウイルス感染拡大以前から「店頭MD、企画(イベント)で新しい挑戦を進めていた」(岡本志郎常務取締役営業本部長・香林坊店長)ことが実を結んでいる。
(吉田勧)
「北陸では大和で」
10月の売上高は、香林坊店が19%増、富山店が16%増と大きく伸ばした。前年の消費増税の落ち込みがあるものの、18年との比較でも香林坊店3%増、富山店1%増と上回った。6~8月も香林坊店が6.9%減、富山店4.4%減、全社で5.8%減と健闘した。ラグジュアリーブランドや住関連が「非常に好調」なほか、物産展が2ケタ増となるなど食料品も伸ばしている。カード顧客を中心とする足元商圏客の購買が貢献したとみている。