ファッションウィークはいつからこんなにつまらなくなったのか。正確にはショー会場の周辺のことなのだが。ラグジュアリーをはじめとするブランドによる〝着せ込み〟は、ファッションウィークからスタイルを無くしてしまった。
(ライター・益井祐)
エッジの利いたデザイナーがコラボレーションする個性派インフルエンサーの着こなしには面白みがあるから、まあ、一概に悪いとも言えないのだが。しかしながら着せ替え人形のような〝きれいなだけ〟系インフルエンサーの路上カタログにはもうウンザリ。
そんな中で、利害関係の少ないロンドン・ファッション・ウィークやパリの若手デザイナーの会場周辺には、新しいスタイルやアイデアがあふれていた。
新進気鋭デザイナーのフォロワーに多かったのが細長いシルエットだ。特にロングスカートが気になった。その派生として深くスリットの入ったデザインも。清楚(せいそ)とパンクのギリギリライン、プリーツスカートも多かった。
モーターサイクルもまた彼らの人気トレンド。メンズコレクションの時に紹介したジャケットはもちろんだがボトムもちらほら。テーラードスタイルはトライブを問わず急上昇トレンドとなっている。若者の間では変形テーラーリングの方が多いようだ。そして、そんなルックに合わせていたのが、ステートメントサングラス。「バレンシアガ」の大きめをはじめ、流線型のデザインが〝ナウ〟!