困った時の品質表示ラベルの見方-2

2016/07/17 10:30 更新


  汗をかく季節ともなると、聞かれることの多いのが洗濯の問題です。絵表示をさくっと理解し、お客さんにアドバイスができたら頼もしいですね。 どんなものであろうと、「取扱い絵表示に従うのが原則」(花王の消費生活アドバイザー、弦巻和さん)ですが、みなさん正確に読みこなしていますか?3回シリーズでお送りします。

 

クリーニング表示のイとロとハ(2) 「水洗いできるか否か、それが問題だ」

  前回は最も多く使われる4つのカテゴリーについて学びましたが、今回はその絵表示のうち、最も大事なものについて記します。まず、この絵表示の確認で洗濯方法が大きく分かれます。「水洗いできるか否か、それが問題だ」--です。

 

★ ★ ★

 

  水洗いの可否はたいていタグの一番左にあります。絵表示は下記の4つです。

  上の2つは洗濯機で洗えるという意味。洗濯機の「弱」は、弱水流または弱い手洗いが良い、とされています。洗濯機によって呼び方は異なりますが、適切なモードを選んでくださいね。40というのは40℃が上限です。ちょうどお風呂の適温でしょうか。  

洗濯絵表示

  下の左は手洗いで液温は30℃が上限で弱い手洗いがいいとされます。

  曲者(くせもの)なのが、この30℃。お風呂で言えばぬるま湯で、体温より低い温度ですが、洗剤やトイレタリー製品などを扱う大手化学メーカーの花王がかつて消費者を招いた実験で30℃のお湯を選んでもらったところ、多くの消費者が40℃近いお湯を30℃と判断したそうです。

 

  温度が高過ぎると、例えば、ニット製品だとスケール(糸の表面のうろこ状のもの)が開いてしまい、乾燥時にスケールが絡んで縮む危険性があります。同社消費生活アドバイザーの弦巻和さんは、「常温の水で洗ってもらって全然構いません」と話します。

  洗濯には「エマール」のようなおしゃれ着洗いの中性洗剤を使います。おしゃれ着用の洗剤は、繊維の表面をベールで包むため、水道水の塩素を弱め他の洗濯物との摩擦を避けることができるそうです。  

洗濯

  さて、手洗いマークではありますが、その名の通り、必ず手で洗う必要があるのでしょうか。弦巻さんは、「下手な手洗いより、洗濯機の『手洗い』『ドライ』コースで洗うことをおススメします」と言います。

  洗濯ネットひとつに1枚が基本で(ネットのなかで擦れあうのを避けるため)、汚れの部分が水に当たりやすい表面になるように入れます。網目の細かいニットは細かい目の洗濯ネットに。

  さて、問題なのが、1番右下にある「水洗いできない」表示。「洗濯表示に従うのが原則」(弦巻さん)ですが、ニット製品の多くはこのマークがついています。しかし、実態は家庭洗濯する方も多いのではないでしょうか。昨日の記事でもそんな傾向が見て取れます。  

 

  あるニットデザイナーは、「最近は洗濯機も洗剤も進化しているから、だいたいは大丈夫」と言います。が、「問題は洗いよりも乾燥時。防縮加工が施されていなければ、縮むリスクはゼロとは言えない」とも。綿とナイロンなどの混紡糸などは伸縮率が異なるため型崩れなどのリスクがあるといいます。

  前出のデザイナーは、「カシミアなどは水洗いした方が風合いが良くなる」と言いますから、話しはややこしいですね。とは言え、お客さんには原則は絵表示通りに、と言わざるを得ません。

(続く)



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