シネマで見るモードの裏側 新作ドキュメンタリー続々

2018/12/18 10:59 更新


 モードが世に出るまでのドキュメンタリー映画の公開が、ここ数年でかなり増えている。ファッションへの関心の度合いとは別に、創作する者の苦悩や喜びに心をつかまれ、その世界に浸ってしまう人も少なくないのだろう。年末年始にかけ、そんな新作が公開される。

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 今月末からの「ヴィヴィアン・ウエストウッド~最強のエレガンス」は、彼女をとりまく人物とその真実。「パンクルックの女王」として君臨した時代とパートナー、マルコム・マクラーレンとの決別の理由。77歳となった今も、またこの先も生涯現役を貫くという、英国初「デイム」の称号を持つファッションデザイナー。潔くも情熱あふれる生き様に、心地よい刺激を得るだろう。

「ヴィヴィアン・ウエストウッド~最強のエレガンス」(28日から公開)(c)Dogwoof

「ヴィヴィアン・ウエストウッド~最強のエレガンス」(28日から公開)(c)Dogwoof

 19年2月公開予定の「We Margiela マルジェラと私たち」は、主人公であるデザイナーは登場することなくストーリーが進む。だからこそ、タイトルにもある「私たち」(彼とともにメゾンを築き上げた共同創設者とクリエイティブチーム)が語り手となって、その秘密の扉を一つひとつ開いていく。表舞台から姿を消したマルタン・マルジェラの残像に思いをはせることになるのでは。

「We Margiela マルジェラと私たち」(配給エスパース・サロウ、19年2月8日から公開)(c)2017 mint film office / AVROTROS
「We Margiela マルジェラと私たち」(配給エスパース・サロウ、19年2月8日から公開)(c)2017 mint film office / AVROTROS
(ライフスタイルジャーナリスト・宇佐美浩子)


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