スペインのシューズ「カンペール」を輸入販売するカンペールジャパンは、人間工学に基づいた設計の組み立て式シューズ「ロク」を直営店とECで発売した。再生素材を使った交換可能な六つのパーツで構成し、消耗した部品を交換しながら履き続けることができる。また、ゴミとしての分別が可能で、CO2(二酸化炭素)排出量の削減に貢献する。
「接着剤を使わず、糸と樹脂のみの最小限の材料」で構成する。リサイクルポリエステル糸を使ったニット製のインナーソックスにアッパーを重ね、中にEVA(エチレン酢酸ビニル)製のフットベットインソールを入れ、リサイクルEVAを51%配合したアウトソールをセットして2本のひもを通して組み立てる。靴は一般的に、接着剤でアッパーと底材を張り付けるため、分別ができないことが課題となっているが、一つの解決策を示した。
箱入りの完成品が税込み3万5200円で、黒、白、赤、アースカラーの4色。一部の店舗とECでは、アッパーとひも、インナーソックス、アウトソール、インソールで個別にパック売りもしている。DIYのように組み立て、最大で64通りの組み合わせが楽しめる。パーツ購入する場合は、若干安くなる。ユニセックスでサイズは22.5~29センチ。
軽量、歩きやすさと履き心地の良さも両立する設計を本国のデザイナーが考え、3年がかりで開発した。同社はこれまでも、再生素材を使った製品比率を95%まで高めるなど、持続可能な物作りを一歩一歩進めてきた。ロクは、究極のゴールである廃棄物ゼロに近づくスニーカー。今後も異なる色のバリエーションを販売していく。