メンズのパタンナーとして経験を積んで、25年秋冬にスタート。視点を変えて日常着の構造をデザインする。昨シーズンはショーを行い、27年春夏はユニークなプレゼンテーションを行った。クリエイションの姿勢を聞いた。
(須田渉美)
「他のブランドとは違うことをやりたい、新しい提案をしていきたい」っていうのが根本にあって、常に自分の手を動かしてデザインを考えます。そうじゃないと、新しいものって出てこないし、手を動かすことに活路があるんじゃないかと思います。
最初はTシャツを材料にコレクションを作り、次にシャツを材料にして、26年秋冬はフォーマルウェアの構造を変えることにも取り組みました。今回は今までの考え方をいったんゼロにし、服を無造作に床に置いた平面の状態を立体にする過程に着目しました。普段の生活で脱ぎ捨てられた服を意識して見ることはないですし、その世界を表現してみようと思って。
皆に分かりやすいシンプルさ、平らに置けること、着用した時のバランスを念頭に、パターンを発展させていきました。プレゼンでは、着用時のまま床に置いて、事件が起きた時のように白い線で強調して展示しました。ルックブックは、モデルに服を着せて、寝かせた状態で撮影して。その視点の違いにも面白さがあります。
取引先は徐々に増えて昨シーズンで12件ほどになりました。最近は、オーソドックスな形の服が多いので「こういったデザインに久しぶりに出合った!」と、評価してくださるバイヤーさんもいました。今後も自分の感覚的なものを心に留めて、構造的に変化のある服を作っていきたい。