ベルーナが直営出店強化、今期75店舗へ

2016/11/22 06:30 更新


 通販のベルーナは、レディス直営店「ベルーナ」を強化している。4月初めには48店だったが、11月末段階で15店増の63店まで拡大。今期(17年3月期)末までに75店、売上高50億円強まで高める計画だ。

 出店はモールを中心に進めている。商品の店間移動などで効率的な物流網を敷けることから、「理想はドミナント戦略」(下川英士取締役執行役員店舗事業本部長兼店舗事業本部商品企画部長)と強調する。ただし、ドミナントに固執すると出店機会ロスを招く恐れがあることから、モールの来館者数と出店面積のバランスを見て良い立地があれば出店している。11月には千葉と和歌山、12月には青森と北海道のモールなどへの出店が決まっている。

 1店舗当たりの売り場は約264平方メートルで、平均年間売上高は1億円弱。セルフ販売が中心で常時スタッフは3人配置している。基本的にレディスのみの扱いなので、今のままでは200店程度が出店での限界とみており、今後メンズ、インナー、靴などカテゴリーを広げて、今よりも大型店の運営も視野に入れる。将来的に500店体制もにらむ。

 上期は出店しているので、全体の売り上げは伸びているが、既存店だけを見ると前年比横ばいで予算には届かなかった。商品構成の7割を占めるロングランヒットのベーシック商品が厳しかったことや、気候の影響で9月の秋物プロパー販売が鈍かったことなどが要因。逆に構成比3割のトレンド品であるワイドパンツやスカーチョがターゲットとするマスマーケットの50歳前後の女性まで広がってきたことからよく売れた。

 これを踏まえて、17年春夏からはロングラン商品を4割まで減らし、トレンド品を6割まで高める。また、顧客分析にも注力、素材軸のMDを強化する。

 直営店事業を強化するのは、カタログを中心とした通販事業が頭打ちになりつつあることが背景にある。通販の収益が高いうちに、直営店に投資し、収益の柱に育てる。

VPにも力を入れる(宇都宮店)
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