先染め織物で知られる兵庫県の播州産地で6月1日、第6回播州織産地博覧会(播博)が開かれた。産元商社や機屋など33社が参加した。天候にも恵まれ例年以上の人出で、製品を販売する播州織工房館は人であふれるほどのにぎわいを見せた。
播博は西脇市の空き地や空き店舗を活用し、地域の活性化を狙って開いているもの。播州織産地は企業向けなどBtoB(企業間取引)向けが中心だが、播博では一般消費者に向けて生地の切り売りや詰め放題などを実施した。
今回は新たに、同市や近隣で播州織を使ったアクセサリーや衣類といった小物を制作しているブランドなどが参加するチャレンジショップを設置した。イベントを通じ活動を支援すると同時に、播州織の魅力を発信する。飲食販売でも、同市や隣の多可町から出展を募り、より地元らしさを打ち出した。
また、西脇市役所オリナスでは西脇高校生活情報科によるファッションショーや、同市出身の現代美術アーティストAYUMI ADACHI氏による播州織の残布や残糸を使った作品を披露した。播博実行委員会代表の高橋直也大化産業専務取締役は「実行委員会に入っていない地域の人も播博に向けて協力してくれている。これからも町全体でイベントを盛り上げ、播博ファンを増やしていきたい」と語った。
