1月の繊維業者倒産 件数、負債額ともに減少

2017/02/22 06:15 更新


 信用交換所名古屋本社が消費動向指針として発表している繊維倒産集計によると、1月の全国繊維業者の倒産は28件で前月比で1件減少、前年同月比では16件の減少だった。負債総額は59億7200万円で前月比で6000万円、前年同月比で23億9600万円、それぞれ減った。「近年同様目立った倒産がない静かな幕開けとなった」(信用交換所名古屋本社)としている。

 負債額10億円以上の倒産は東京衣装(茨城県石岡市、負債15億6000万円)の1社のみだった。同5億円以上も2社にとどまった。業種別では、「小売商」が13件で最も多く、「紳士・婦人・子供服・被服製造卸」が5件、「ニット製品・洋品雑貨製造卸」が4件と続いた。倒産原因は、「業績ジリ貧」が25件で全体の9割弱を占めた。

 東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)をみると、倒産件数は5件で、前月比、前年同月比ともに1件増だった。負債総額は8億9000万円で前月比22億9400万円減、前年同月比1億8100万円増だった。業種別では「小売商」が2件、「紳士・婦人・子供服・被服製造卸」が2件、「織物製造」が1件だった。

 信用交換所名古屋本社は、「中小企業を中心にこれまでの業績不振を引きずり決済難に陥るケースが多い。再編の動きが進む金融機関の動向も併せて、特に資金繰りには注視していく必要がある」と指摘している。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事