バングラデシュの余剰在庫を日本でアップサイクル 「スマセル」など3社共同で

2023/03/08 08:00 更新有料会員限定


余剰在庫は第3国の二次流通にまわるケースも多いという

 衣料品の輸出大国バングラデシュの工場で発生するキャンセル品を、日本の企業チームがアップサイクルして販売するプロジェクトが始まった。同国に特化したOEM(相手先ブランドによる生産)のわんピース(大阪、山口悠介社長)とアパレル在庫売買のマッチングプラットフォーム「スマセル」を運営するウィファブリック(大阪)、「ヨシオクボ」のグラウンドフロア(東京)が手を組み、スマセルなどで販売する。日本企業が同国の行き場を失った衣料品を加工し国内で販売するのは珍しい。3社の代表は「インパクトのある打ち出しで現地事情を啓発し、実際に売れる商品として提供したい」と話している。

(永松浩介)

 バングラデシュは衣料品では世界2位の輸出大国。WTO(世界貿易機関)が発表した22年の世界貿易統計レビューの国別では中国に次いで2位(340億ドル)で、日本向けでも中国、ベトナムに次ぐ。もっとも、電力供給の不安定さで納期遅れもあり、キャンセル品は慢性的に多いという。コロナ下でも欧米小売業からの発注が減らなかったため、昨年のクリスマス前で数千億円レベルのキャンセルが出たとの話もある。キャンセルによる工場倒産もあり、相当量の在庫が山積みという。

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