「アクシーズファム」20周年、SDGsとファン作りを強化 ショーや移動販売などで盛り上げる

2022/10/20 06:28 更新


多様な人が参加して盛り上がった創業地の福井での屋外ファッションショー

 アイジーエーは基幹ブランドの「アクシーズファム」が20周年を迎えたのを機に、SDGs(持続可能な開発目標)の推進とファンの満足度アップの取り組みをより強めている。23年2月期には、ダイバーシティー(多様性)をテーマにしたファッションショーの全国開催や廃棄ゼロなど、「地域やファン、社員を巻き込んで、ファッションの楽しさや課題に取り組んでいる」(五十嵐昭順社長)としている。

 ショーは「すべての人が輝ける」をテーマに東京や石川県、愛知県など全国各地で行っており、9月には創業地の福井県越前市で初開催した。新市役所で市とも協業したイベントとなり「約80人がショーに参加し、当社を知らない人にもアピールできた」という。ショーには市職員や在住のブラジル人、地元のLGBT(性的少数者)団体、ファンなどに加えて五十嵐社長も女装して参加、「多様なファッションが発信でき、地域にも楽しんでもらった」。今後は12月に中・四国で開催予定だ。

 福井では「ファッションの楽しさをつなげていきたい」と、初めて地元学生との協業も行った。武生商工高校美術部とは越前市とゆかりがある「紫式部」をテーマに、アイデアやデザインをもとにアイテムを製作。福井文化服装学院、仁愛大学、仁愛女子短期大学とは同社の「アクシーズファム・ビンテージストア」の古着を新たなアイテムにリメイクし、それぞれをショーで披露した。

 今期から始めた「お客様のもとに出向いて、さらにつながりを深める」オリジナルの移動販売車「アクシーズ・モビリティー」は、関西や愛知、東北、関東、中京、北陸を回り、10月には鹿児島、福岡、山口で実施し、東北から九州までを網羅した。「地域のショップスタッフも参加し、身近にショップがない顧客などの笑顔が見られた」と好評だ。

 上期(3~8月)売上高は前年同期比10%増。社の方針や取り組みなどを全社的なものにするため、全社会議を年1回から2回に増やした。また、オフィシャルの「社内アンバサダー制度」も立ち上げ、約80人がSNSを活用して魅力や取り組みの発信を始めている。「社員が自分のこととして、ファンや魅力作りに参画することをもっと広めていく」としている。

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