「アタッチメント」「ヴェイン」23年春夏 共通するのは女性的な柔らかさ

2022/07/20 10:59 更新


 アタッチメントは7月12日、東京・代々木第二体育館のエントランスを会場に、「アタッチメント」と「ヴェイン」の23年春夏向けのショーを行った。ヴェインを長く手掛ける榎本光希は、今秋冬からアタッチメントのデザイナーも担う。異なるコンセプトを持つブランドそれぞれの着こなしを、時間と空間を共有して見せた。

 「スタートは一緒でも、より感情を表に出したヴェイン、よりスマートに見せていくアタッチメントと、枝分かれする視点の違いを見せたいと思った」と榎本は話す。二つのブランドに共通するのは、女性的な柔らかさだ。アイボリーやほんのりピンクがかった白のレイヤードスタイルを差し入れ、異なる表情を引き出していく。

 ヴェインは、ファスナーの開閉で付け替えのできるディテールを特徴に、異なるアイテムをクロスオーバーさせたストリートムードのコレクション。

ヴェイン

 タイダイのフード付きスウェットブルゾンと、それに重ねたクラッシュ風のカーディガンは、それぞれの前合わせが重なりながらつながる。意匠性の強いテキスタイルを交えて、「衝動的な感情」を軽やかなシルエットで表現する。

 普遍性のある美を追求するアタッチメントは、滑らかな線を強調したテーラードスタイル。ライトグレーのノーカラージャケットは、曲線のボックスシルエット。同じフォルムで丈が長めのアウターをハイライトのように重ねて見せる。下に合わせるのは、センタープレスの入ったフレアパンツ。すっきりとして軽やかなドレープが、クリーンな男性像を感じさせる。

アタッチメント

 直線的なカットのステンカラーコートは、生地のネップがシャンブレー効果を伴ってソフトな印象に。かすれた線のウィンドーペーンチェックのセットアップなど、普遍性にメリハリを付けるテキスタイルも目を引いた。

(須田渉美、写真は加茂ヒロユキ)



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