旭化成アドバンスのアウトドア・スポーツ向けのナイロン薄地織物が好調だ。欧州や米国顧客向けに加え、国内向けも伸びている。北陸の協力工場に設備投資して生地開発を強めるなど、独自性の追求が差別化につながっている。さらに新たに撥水(はっすい)機の導入も検討しており、薄地ラミネート素材で強撥水、高強力な生地開発を加速する。
【関連記事】旭化成アドバンス スポーツやユニフォーム向けの糸開発で用途、領域拡大へ
国内外で打ち出しを強めようと、23年にアウトドア・スポーツ向けのナイロン織物の総合テキスタイルブランドを「インパクト」に統一したことが転機になった。同シリーズには、防水透湿ラミネート素材「インパクトシグマ」や防風性と通気性を両立する「インパクトアルファ」など機能別に四つのサブブランドがあり、生地開発に力が入る。
特に好調なのが、防水透湿性と高い引き裂き強度を持つ軽量ラミネート素材シグマ。中でも織布、染色加工などを手掛けるミツヤ(福井市)と新たなラミネート加工製法で作る生地へのニーズが強い。従来の面接着ではなく、点接着できる設備を導入し、フル生産が続く。さらに新たなフィルムを開発しようとミツヤとは定期会議を開いている。
温かさと通気性の最適なバランスを追求したアルファも販売が伸びている。防風性と自然な通気性でムレ感を抑えるバランスの良さをさらに追求する。
加えて、量産化に成功したリサイクルナイロン66原糸に特殊仮撚り加工を施してストレッチ性を高めたり、非フッ素撥水でありながらも撥水性能をさらに高めるなど様々な切り口で開発が進む。こうした頂点素材の開発に特化することで差別化戦略を加速する考えだ。
