アマテラス、米「eVent」独占輸入 通気性に優れる 

2017/12/20 04:29 更新


高耐久なPTFE膜で、多孔構造により通気性に優れる

 テキスタイル商社のアマテラス(大阪、本多一郎社長)は米国の透湿防水フィルム「eVent」(イベント)の代理店契約を年内にも結び、独占輸入販売する。通気性や耐久性に優れた高機能膜として知られており、アマテラスが得意とする合繊織物と組み合わせたラミネート素材を国内外に販売する。(中村恵生)

 イベントは99年にスタートしたPTFE膜ブランドで現在は米パーカーの傘下企業となっている。透湿防水用途で一般に使用されるポリウレタン膜と比べて耐久性や耐薬品性に優れ、耐水、防風機能などと同時に、多孔構造による高い通気性により衣服内の熱や蒸れを解消する。「03年に当社を立ち上げて以来、初めての大型契約。3~5年後には売り上げの1、2割を占める柱の商材に育てたい」(本多社長)という。

 アマテラスとは11年から取引があり、アマテラスが開発したラミネート素材は米国や欧州のアウトドアブランドなどで採用された実績がある。イベント側は「6年間の協業で、イベントラミネートを成功させることができた。今回の契約によって技術や市場の理解を深め、さらなる成長が期待できる」(セールス&プロダクト担当のチャド・ケリーディレクター)としている。

 アマテラスはスポーツ・アウトドア用途を中心に北陸産地で多様なナイロン、ポリエステル織物を開発しており、これと組み合わせたイベントのラミネート素材を北陸で加工する。膜は高通気、高耐久、厚手、薄手など用途に応じて5種類を使い分け、ラミネート素材のラインナップを充実させる。

 まずは国内での販路拡大を進め、スポーツ、アウトドアだけでなく、短繊維や交織物も活用してファッション、カジュアル、ユニフォーム、靴、手袋など新たな分野にも広げる。

 また、米国ではイベントを使った電線被膜やフィルターなどもあり、資材の可能性も探る。





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