サステイナブル(持続可能)なフットウェアを主力とする米「オールバーズ」はこのほど、ブランド初のパフォーマンスアパレルライン「ナチュラル・ラン・コレクション」を発売した。「自然の力を利用してパフォーマンスを高めること」を重視して、ハードなスポーツにもフィットするナチュラル素材を使ったウェアを提案する。
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開発には2年かかった。通気性、吸汗性、速乾性、快適なストレッチ性といった機能を天然素材で実現するために、何千時間もテストを行い、発売までに70以上の改良を加えた。石油由来の素材と互角に、もしくはそれ以上の機能が備わっているという。
二酸化炭素排出量の軽減にも力を入れており、商品にはカーボンフットプリント(CFP、生産から使用・廃棄の過程で排出される温室効果ガスの総量)を表示する。製品一つ当たりのCFPは4.7~14.5キログラムCO2e。最終的には100%オフセットされてゼロになる。
同社は「いわゆるスポーツウェアは、アスリートがパフォーマンスを発揮できるようにデザインされているのと同時に、大量のカーボンを排出して生産されている。人間の健康促進のためのスポーツが、地球の健康を損なうのは望ましくありません」とコメントする。
オールバーズは米サンフランシスコのスタートアップ企業として16年に創業。メリノウールを使ったシューズ「ウールランナー」の快適な履き心地と環境に配慮した物作りが共感を呼び、成長してきた。現在はフットウェアに加えてアパレルまでラインナップが広がっている。