【上海支局】アリババは11月11日まで行った独身の日キャンペーン「14回天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル」が、前年並みの流通総額(GMV)だったと発表した。GMV実額を明らかにしなかったは09年同セール開始以来初めて。
21年の期間中販売額は5403億元(当時レート換算約9兆6000億円)だった。
今年のアリババのダブルイレブンには、29万を超えるブランドが参加し、1700万点以上の商品が販売された。ただ、新型コロナウイルス感染対策厳格化による景気停滞もあり、期間中の消費は盛り上がりに欠けた。アリババは「環境悪化に直面していたが、21年と同じGMVを記録できた」とする。
今回のダブルイレブンの特徴としては、スポーツ・アウトドア、ペット関連、若年層向けアニメ・フィギュア、貴金属・ジュエリーの好調が挙げられる。タオバオのライブコマースを3億人以上が視聴し、期間中に1億元以上成約したライブコマースは62、1000万元以上成約は632に達した。
ファッション関連は売り上げを大幅に落とした事例が出ている。ライブコマースの売り上げは順調に伸ばしたものの、ECのタオバオの売り上げを大きく減らした。
現地報道では、今回のダブルイレブン全体はGMVは下がったと予想されている。ECデータ分析会社によると、期間中GMVは前年同期比3.2%減と推計している。
なお、GMVは決済流通総額なため、この後の返品率次第でブランド側の収益が変わる。