アダストリア 韓国「エーランド」国内1号店を渋谷に

2020/10/08 06:28 更新


1階はユニセックス、店奥にコスメ、アクセサリーを提案

 アダストリアは10月8日、韓国セレクトショップ「エーランド」の国内1号店を東京・渋谷の路面にオープンする。エーランドが仕入れする韓国の個性的な新進ブランドを揃え、1店ずつ異なる内装も踏襲する。20~30代女性を主ターゲットに、渋谷店は初年度売上高7億円、将来10億円を見込む。国内店舗数は5年以内に30店を目指す。

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 同社はエーランドと初のライセンス契約を結んだ。日本で販売する商品はエーランドが決め、アダストリアは各商品の数量をつけ、実店舗の運営・販売、EC展開までを行う。

 1号店の売り場面積は2層で693平方メートル。1階に雑貨・コスメ・ユニセックス、2階がレディス・メンズで構成する。立ち上がりのブランド数は50で、年内には100ブランドまで拡大する。韓国では700ブランドを扱っている。

 店舗には毎週新商品が入り、鮮度と多様性を重視する。商品構成は、ウェア6割、雑貨とコスメ4割。雑貨とコスメはレディスが主対象。ウェアはメンズ7割・レディス3割だが、ユニセックス対応のためレディス購買が7割になる見込み。うちトップが占める比率は7割。ブランドでは「ビバスタジオ」「マハグリッド」「クロッティ」がすでに反響が出ているという。

 価格はトップが3500~約3万円とエントリーラインから個性的なものまで幅広く、デザインや質で購買を決める客がターゲットになる。韓国との価格差は1.4倍。商品平均単価は6100円で、客単価9000円、セット率1.48を計画する。渋谷店では1階は青、2階は淡いグレーの什器に統一しているが、こうした内装は韓国店舗と同様に1店ずつガラリと変える。1号店には古着、キッチン用品、植栽などのカテゴリーは入れていない。

 出店は主要都市、大型商業施設を予定し、5年で30店に広げる。韓国の店舗は2000平方メートル以上ある大型が多いが、国内は売り場面積495平方メートル以上を想定し、面積次第で展開カテゴリーを増やす。

 日本独自商品はエーランドのオリジナル2ブランドのライセンス企画として、日本と韓国のトレンドギャップを埋める商材を予定するが、少量となる。

 これまでSPA(製造小売業)型で成長してきた同社が、韓国セレクトショップのライセンス事業に挑むことについて「SPA型では商品が同質化する一方、エーランドには『本当に売れるの?』という商品があり、実際ニーズがあって売れると気付かされる。将来の成長への発見と経験を得ていく」(樋口和之エーランド営業部長)とした。エーランドは韓国で05年に設立。コスメや雑貨とウェアのミックス提案が独特で、韓国に訪れる若い日本人に人気がある。国内1号店のアルバイト募集に900人の応募があったという。

2階はレディス、メンズ服を品揃えし、空間を淡いグレー什器で統一


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