外出を目的としたポジティブな消費が復調している。有力ショップに聞いた22年春夏の売れ行きを総括する「トレンドチェック結果」のアンケートでは、「背筋の伸びるようなジャケットやドレス、ヒールが売れた」「旅行に向けて夏物雑貨が動いている」などの回答が相次ぎ、オケージョン、リゾートに適した項目がランキングの上位を占めた。
アイテム別の売れ行きでは、1位トップ、2位ドレス、3位アウターの順位となった。トップは、シーズンを通してシャツが人気で、ここ数年の主流だったリモート会議で顔回りが映えるデザインではなく、通勤や外での着用を意識したよりデザイン性の強いものが支持された。
ドレスは、オケージョンにも対応できるきれいめなデザイン、リゾートを思わせる鮮やかな花柄プリント、肌見せのディテールなど、幅広いアイテムが売れた。「再開、再会の機会増に伴い、緊張度が高く、華やかなアイテムの稼働が上がった」(エストネーション)などの声が多い。「今春夏に引き合いがあり、今後に期待大」(松屋)という店もある。
アウターは、ブルゾン、テーラードジャケット、コートが同点で1位に肩を並べた。特に、通勤からオケージョンまで活躍するテーラードジャケットが好調に売り上げを伸ばした。
ゴールデンウィークを境に、旅行や都道府県をまたいだ移動が可能となり、夏物雑貨も3年ぶりにヒットした。ハットやサングラス、ブランケットといった日よけに使えるアイテムをはじめ、ビッグバッグ、スポーティーな厚底サンダルが多くの店で動いた。
地方客やインバウンド(訪日外国人)も戻りつつあり、一部では前年売り上げを大きく上回っている。