17ssテキスタイル 隠れトレンドは

2016/07/19 06:02 更新


五輪エンブレムがイメージソース!?


 何かと話題の東京五輪が、17年春夏のテキスタイル柄にも波及しそうだ。総合素材展プレミアム・テキスタイル・ジャパンで、トレンドの大花やペーズリーに加え、市松柄が目を引いた。「東京五輪エンブレムがイメージ源」とする企業もあり、隠れた注目柄として今後浮上するかもしれない。

 カラーはモノトーンやグレーなど、落ち着いたものが中心だ。市松は日本の古典柄であり、日本産を訴求する国内の生地サプライヤーの意向にも合致する。また、素材トレンドでは装飾性が注目されているとはいえ、売り場では依然ベーシックが主流で、取り入れやすいとアパレルからも好評を得た。

 先染め綿織物の産地、兵庫県・播州で生産する企業からの提案が目立った。産元商社の内外織物は、15年デビューの生地ブランド「ヌノノ」の新柄として提案。「日本産をアピールするブランドなので、市松柄はぴったり」と企画した。要望があれば、製品に同ブランドのタグや織りネームを付けることも可能だ。

 麻や中肉など幅広い素材をストックするカゲヤマは、綿100%のジャカードで立体的な市松調を出している。素材そのものは定番で、シーズンごとに花やアニマルなど柄を変えているもの。17年春夏は、「幾何学なモード調が人気」として市松調を企画。メンズ向けに提案し、好評だったという。

 産元商社のオザワ繊維も、ジャカードで波打ったような市松柄を表現する。綿・シルクで、高級感ある艶感や滑らかな手触りにした。グレーとブラックの2色があり、バイオーダーで対応する。

オザワ繊維
オザワ繊維
カゲヤマ
カゲヤマ
内外織物「ヌノノ」
内外織物「ヌノノ」

(繊研 2016/06/07 日付 19486 号 11 面)



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