16年春夏欧州テキスタイル

2015/03/17 12:38 更新


異なる要素で新しい調和

 16年春夏の欧州テキスタイルは、テイストミックスがより洗練されそうだ。仏テキスタイル見本市のプルミエール・ヴィジョン・ファブリック(PV)、伊ミラノウニカで強調されたのは、異なる要素を融合して生み出す〝新しい調和〟。テイストミックスが大きな流れとなった15~16年秋冬は、コントラストの利いた力強いデザインが目立ったが、次の春夏は華美な装飾をそぎ落とし、シックにこなす向きが強まっている。

上=マジョッチ、下=アルカンターラ
上=マジョッチ、下=アルカンターラ

 注目は、テクノ×ラスチック。天然素材にポリウレタンや樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)を重ねる動きが広がっている。マイウェイインターナショナルは、クラシカルな綿レースにPVCラミネートを施した。レース特有のロマンティックな気分を脱し、「テクニカルでクリーンな感覚」に進化させた。「スポーティーなものをぐっと増やした」マジョッチはナイロンメッシュに、シャンブレー調の綿ポリエステルを貼り合わせ、ナチュラルな感覚を足す。

 元は資材向けだったダブルラッセルは今や、テクノ素材の代表格。素材はナイロンから綿混に広がり、企画に取り入れるメーカーも急増している。人工皮革のアルカンターラはに、スエード調の人工皮革にダブルラッセルをボンディングした。

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