「ザラ」 ガリアーノと協業の狙いは

2026/03/25 17:30 更新NEW!


 【パリ=松井孝予通信員】ザラは英デザイナーのジョン・ガリアーノと2年間のアーティスティック・パートナーシップを結んだ。ガリアーノは「ザラ」の過去コレクションを基に、クチュール的手法による再構築に取り組む。初のコレクションは9月に発売する。

 超低価格帯では「シーイン」が市場を席巻、「ユニクロ」や「H&M」も独自のポジションを築く中、ザラは価格競争から距離を置き、付加価値による差別化へと転換している。ラグジュアリー市場の成長が鈍化する一方、「手の届く価格帯での高付加価値商品」への需要が拡大しており、同社はこの中間領域の獲得を意図した動きとみられる。

 中核となるのが「モード性」の強化だ。トレンド対応力と供給スピードを強みとしてきた従来モデルから、デザインの独自性とブランド価値の引き上げへと転換している。ガリアーノの起用は、その動きを象徴する。

 ガリアーノは「ディオール」を去った後、「メゾン・マルジェラ」を率い、ブランドの再構築と自身の評価を回復した。

 今回の協業では、その手法が量産の領域に持ち込まれる。既存コレクションを分解し再構築するアプローチは、デザイン提供にとどまらず、商品企画の枠組みにも変化を及ぼす。ガリアーノにとっても、これは復帰ではなく、創造の幅を広げる段階といえる。 



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