夢展望 住商ブランドマネジメントを子会社化

2018/08/30 16:52 更新


 夢展望は30日、住友商事グループでブランドビジネスを手がける住商ブランドマネジメントの株式を取得し、100%子会社化することを決めた。取得価額は5億円。株式譲渡の実行日は10月下旬を予定している。なお、株式譲渡に先立ち、住商ブランドマネジメントは「フェイラー」事業を別会社に承継させる会社分割を予定しており、夢展望が取得するのは会社分割後のナラカミーチェ事業を運営する事業会社となる。

 夢展望が今後、運営することになるナラカミーチェ事業は、全国に77店舗(EC含む)あまりを有する。18年3月期のナラカミーチェ事業の業績は、売上高32億3000万円、営業利益6800万円、経常利益6800万円、純利益4400万円。イタリアブランドとして、シャツ・ブラウスで独自の地位を築き、日本での販売実績は30年。実店舗だけでなく、約3万人の会員データを有効活用したECの強化も進めている。

 10代後半から30代の女性を主な顧客とする夢展望は、ナラカミーチェについて「自社グループのアパレル事業における顧客層や価格帯と大きく異なることから、ビジネス領域の拡大に資する」とし、住商ブランドマネジメント側に株式譲渡を打診。住商ブランドマネジメント側も「ナラカミーチェのさらなる成長のためには、提案を受けた方が良い」と判断した。今後、夢展望がECビジネスのノウハウを注入することで、現在約15%に留まっているナラカミーチェのEC比率を「向上させることが可能」と見ている。

 住商ブランドマネジメントによるフェイラー事業の会社分割は9月半ばとなる見通し。新会社の社名は未定で、フェイラーのみを取り扱う会社となるが、「住友商事としてブランドビジネスを縮小するという訳ではなく、新たなブランド導入を検討する方針は継続する」としている。



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