【先週のニュース解説】八木通が「トラサルディ」輸入

2017/06/19 04:27 更新


 八木通商が18年春夏から伊ブランド「トラサルディ」のインポートを開始する。今月中には八木通商60%、本国40%の出資比率でトラサルディ・ジャパンを設立する予定で、18~19年秋冬には東京に旗艦店をオープンする。今回の案件は、トラサルディ側からのアプローチによるもので、日本でのビジネスの再構築やデジタルマーケティングの強化、MDの修正など八木通商の果たす役割は大きなものとなりそうだ。

 トラサルディは、1910年に高級革手袋メーカーとして北イタリアのベルガモで設立された有名ブランド。ブランドロゴに採用したグレイハウンドは広く知られ、80年代から90年代にかけて日本でもバッグ、ウェア、ジーンズが人気を博した。過去に伊藤忠商事や帝人が取り扱ったこともあり、特に40代以上の認知度が高い。ただ、知名度が高い一方、ライセンスブランドのイメージが強まったのも事実で、リブランディングの必要性も高まっていた。本国が八木通商にアプローチしたのも、同社が持つブランディング、マーケティングのノウハウに期待する部分が大きいのかもしれない。

 八木通商は世の中にあまり知られていないブランドを磨き上げるだけでなく、名の知れたブランドをリブランディングするノウハウも優れている。「チャレンジングだが、ポテンシャルのあるビジネス」(住吉聡代表取締役専務)と見て、導入を決めた。



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