ワールドパーティー 主力2ブランドで新たな仕掛け

2020/01/10 06:26 更新


 レイングッズメーカー、ワールドパーティー(大阪市)は2月からの来年度(21年1月期)、新たな成長に向けて主力ブランド「キウ」「Wpc.」でそれぞれ新たなプロモーションを仕掛ける。年商50億円を超え、企業規模が大きくなってきたため、人事制度を含む組織の強化もテーマとする。経営管理、組織運営を強め成長の基盤を固める。

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 Wpc.は女性向け傘というイメージが強いが、幅広い人を対象とするブランド戦略を始める。20年春夏物では男性も使いたくなる傘や日傘をはじめ、ロードバイク用レインポンチョ、傘の柄を使ったハンカチ、レインパンプスなどアイテムを大幅に増やす。

 4月下旬、東京・代々木公園で開かれるLGBTQ(性的少数者)支援イベント「東京レインボープライド」に大型協賛し、Wpc.でブースを出す。フラワーアートユニット「プランティカ」の木村貴史代表と組んだブースデザイン、限定商品の販売などを予定している。「マイノリティーを差別することなく多様性を受け入れ、共に生きる社風を作りたい」という中村俊也社長の意志がベースにある。

 野外フェスティバルなどアウトドアをイメージしたキウは、20年のイメージビジュアルに様々な分野で活躍する7人のアーティスト、モデルを起用する。ロックバンド「04 Limited Sazabys」のGENさん、パンクバンド「HEY-SMITH」のかなすさん、ラッパーのHIYADAMさんなどで、ルックブック、プロモーションビデオなどを作成し、3月から広める。いずれも野外フェスに協賛する中で知り合ったアーティストたちだ。

 組織面では、売り上げなど月次、年次の目標を設定し、PDCA(計画・実行・評価・改善)を回す。MD面では、ロジックに基づいた生産、販売、調達を徹底し、在庫を適正にする。人事制度は中村社長がこれまで語ってきた行動基準などを明文化する。社員が70人を超え、事業所数も増えてきたためだ。社員ごとに目標と役割を明確にし、達成度に応じた報酬とする。これらは「これまで築いてきたいいムードを壊さないように進めることがポイント」とする。

「キウ」の20年イメージビジュアルの1人、GENさん


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