オンライン試着サービスのバーチャサイズ(東京)は、ファッション市場に特化した分析プラットフォーム(PF)「アナリティクス」をリリースした。自社サービスの運用で蓄積されたデータを活用し、ユーザーと市場のインサイトを提供する。
アナリティクスは、累計3000万に上る商品詳細データや4億回超の購買データ、1年間で9億回以上(21年)のサイズレコメンドデータなど、独自のデータを組み合わせて、ダッシュボードをカスタマイズすることで、報告・分析プロセスを自動化できる。
アナリティクスは、外部ツールを使うことなく様々なデータを分かりやすいグラフやチャートに出力し視覚化できる。試着サービスを通じて取得した体形データと購買データを組み合わせた分析が可能なため、体形とアイテムとの相関など、より解像度が高いリポートも作成可能だ。
カスタマー分析では、ユーザー行動を基に分類し、ECサイトがどんな層に利用されているか可視化できる。今後、外部ツールとの連携でパーソナライズされたキャンペーンや広告配信も可能にする予定だ。また市場の動きと自社の動きの差分を確認することで、販売計画見直しや自社のポジション理解などマーケット分析もできる。
先行導入した企業では、事業企画チームが市場調査に活用した。需要予測や在庫分析機能を使い自社データだけでなく、国内市場全体のデータを参照してリポートを作成した。別の事例ではMDチームが、カスタマー分析やマーケットトレンド機能を通じ、より実態に基づいた商品企画や生産計画を作成した。