オンライン試着サービスのバーチャサイズ(東京)は、マーケティングプラットフォーム・新アナリティクスの提供を始める。4000万を超えるバーチャサイズIDをセグメントし、適切な施策の実行・検証を支援する。近くベータ版を10社に提供し、これらの企業からのフィードバックを反映し、今夏正式リリースする。
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その後も各種DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)・CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)との接続、API連携(ソフトウェア同士の連携)など開発、順次リリースする予定だ。バーチャサイズはオンライン試着サービスの枠を超え、CX(顧客体験)向上サポートへ事業領域を広げていく。
「アパレルECではデータ活用は大きな関心事になっているが、実際の取り組みには格差が大きく、コストや人材を投入できない企業も多い。バーチャサイズは良い情報をうまく活用することをサポートする企業になっていく」と谷中成子カントリーマネージャー・ジャパンはいう。ユーザー企業のニーズ・要望を取り込み、新アナリティクスに順次機能追加し、導入だけでなく、分析スタッフがユーザー企業に応じたロジックを作りサポートするなど、サービス提供にとどまらない戦略パートナーとして活用を支援する。
新アナリティクスは、オンライン試着サービス導入サイトの全ての利用者をトラッキングしたデータを基に「ロイヤル顧客の購入カテゴリー・単価」「去年のトレンドアイテム購入客の今年の購入アイテム」などの施策立案につながる分析を可能にする。
行動や属性、他のサイトでは得にくいサイズなどの情報からファッション専用のAI(人工知能)分析により、利用者をグループ分けし、対象とするグループに向けて、ECサイト内でのCXサービス提供やサイト外でのキャンペーン配信、自社データを統合しパーソナライズされたキャンペーン実施などができる。
今夏以降提供予定の「返品分析」では自社内の返品データを分析し、返品利用者を特定・分類したグループを作成、ロイヤルティー向上施策に活用する。「カスタマー分析」は、対象となる利用者グループのトレンドを「マーケットトレンド」で確認でき、需要・傾向予測も可能だ。自社CRM(顧客管理)や外部のCDP、DMPに接続すればマーケティングにより幅広い視点を取り入れられる。セグメントされたグループごとの商品ランキングの確認などもできる。