コロナ下に進めた、購買動向変化への対応など次に向けた取り組みの成果が出てきている企業と、変化に対応できていない企業の格差が広がっている。リベンジ消費や人流増を受けて大幅に伸ばした23年度に比べ、24年度は伸び率に差が出てきている。
顧客を軸としたリージョナルや個店専門店は、「客数の伸びは期待できない」との見方が多い。成長企業は、品揃えの見直しや服飾以外のアイテム拡充による客単価アップ、地域密着などの施策が奏功している。
客の実店舗回帰のために、接客やコミュニケーションに再度を力を入れる小売業が増える一方、ECに軸足を移し、足元商圏から全国を対象にした運営で新たな運営基盤を築いている店もある。
どんな施策でも考案し、実行するのは人。人材が一番重要だ。採用は売り手市場が続いており、思惑通りの採用ができない企業も多い。
だが、誰でも良いわけではなく、企業の風土や施策にマッチする人材確保が大切。賃金も含めて働く環境を見直す企業が増えているが、さらに人への投資や企業の魅力向上に期待する。
(伸)