若い女の子のファッションの流行は移り変わりが早い。ベージュやくすみカラーなど1年近く続いた最近の流行も、思い返すと遠い過去のように感じる。どの季節に売り場に取材に行っても、店頭は白やベージュで埋め尽くされていたし、口をそろえたように「ベージュ」「ラテカラー」の声を聞いた。今ももちろんその色の服は売り場にあるが、あの時ほどこぞって買っている様子はない。不思議なくらいだ。
最寄り駅のタピオカミルクティー屋が年末に閉店した。原宿や新宿のタピオカを売っていたティースタンドも大手以外はシャッターを下ろしている様子を目にすることが増えた。外で飲み歩くことがはばかられることが関係しているかもしれないが、あれだけ街をにぎわせていたために寂しさを感じる。
この春は大きな襟やパフスリーブのトップを店頭でよく見かける。フリルやレースがたくさん付いた〝映えトップ〟なるものだ。今年は何が女の子たちの心をつかむのだろう。ファッションでも食べ物でも、楽しそうに流行を生み出す若者たちが街をにぎわせる。そんな日が早く戻ってくることを祈りたくなる。
(萌)