都内で自転車を利用する人が増えているように感じる。通勤や宅配で自転車に乗る人を見る機会が格段に増えた。自転車屋は大忙しと聞く。
満員電車の回避や運動不足解消に加え、二酸化炭素を排出しないため環境にも優しい。半面、天候に左右されることや事故や故障、盗難の心配もある。場所によっては駐輪場所を探すのも一苦労だ。
自転車の活用促進のため、路側帯や専用通行帯の整備が進むが、そもそも道幅が狭くて無理がある場所や、自動車の駐停車も多く、走りやすい道は少ない。また、東京は交通事故に占める自転車関連の比率が年々向上し、今年4月には保険の加入が義務化された。街中では、逆走、信号無視、歩道の走行など、ルールもマナーも無視した乗り方をする人にしばしば出くわす。
天候や道路状況によってはストレスが生じる自転車利用を、どれくらいの人が続けるだろうか。会社近くの自転車屋は、「(新車販売よりも)しばらく放置されていた自転車の修理の方が多かった」と言っていた。良い面を見て買ったとしても、活用しなければ環境にも懐にも優しくない。
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