《視点》変わるベトナム消費

2020/03/31 06:23 更新


 2月に訪れたベトナムで、消費国としての期待の高まりを実感した。ホーチミンで最も人通りの多いドンコイ通りのSCでは、「H&M」や「ザラ」が若者でにぎわっていた。海外のトレンドにも敏感で、韓国ファッションを取り入れている子も多かった。

 SCの向かいには、「ユニクロ」1号店がある。寒い季節のない街にもかかわらず、ダウンやパーカなど長袖のアイテムを手に取る人の姿があった。バイク社会のため、紫外線や涼しい夜の対策として需要がある。

 日系企業の駐在員によると、オープン当初は入場制限するほどで、出張でハノイへの飛行機に乗った際には「ベトナム人のほとんどがユニクロのショッパーを持っていた」という。3月には四季のあるハノイに2号店をオープンしており、ホーチミン以上の繁盛が見込めそうだ。

 ベトナムは一人当たりのGDP(国内総生産)が3000ドルを超え、ついにモータリゼーションが加速するとも言われている。ハノイやホーチミンでは数年内に地下鉄も開通する。新しい移動手段によってライフスタイルが劇的に変わり、ファッション消費も動く。

(藤)



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